【初心者向け漢詩紹介】ロングスリーパー孟浩然、春眠暁を覚えず
こんにちは!トヨさんです。
本日は漢詩を紹介していきます。
第4弾は、孟浩然(もうこうねん)の「春暁(しゅんぎょう)」について見ていきましょう!
1.孟浩然
孟浩然は唐中期、日本で言う飛鳥時代後期から奈良時代に生きました。
40歳頃になってから科挙に挑戦しましたが合格できず、不遇のままその生涯を終えた苦労人です。
そんな孟浩然ですが、漢詩の世界では「王・孟」として、王維(おうい)と名を並べられる自然詩人です。
2.詩の舞台
孟浩然の詩の中でも、特に有名な詩が「春暁」です。
この詩が詠まれた舞台は必ずしも明らかにはなっていませんが一説によると孟浩然の故郷がある襄陽(現在の湖北省)と言われています。
この襄陽の家の寝床の中での思いを読んだ詩が「春暁」というわけです。
3.春暁
それでは早速、詩の中身を読んでいきましょう!
4.解説
「春眠(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず」という第一句は、学生時代に目にした方も多いのではないでしょうか?
春の日の夜明け、というイメージが強いこの句ですが、当時、「暁」とは午前4時を指していました。
午前4時は役人が出勤し、農民も働きだす時間です。そんな時間に「暁を覚えず」、いつまでも寝ていられるのは、孟浩然に仕官先が無かった、すなわち無職であったからだと言われています。
そんな午前4時、寝床でまったりしている孟浩然の耳には、鳥のさえずりが聞こえてきます。
鳥のさえずりを聞きながら、昨夜の強い雨風を思い出し、ふと、その雨風によって、春に咲いた木々の花がどれほど散ってしまったのかと考えるわけですね。
春の自然が光景が、音(鳥の声、雨風の音)と共に見事に歌い上げられています。
ただ、孟浩然の不遇の生涯を知った後に改めて読むと、第4句目からは、なんだか切ない印象を感じざるを得ないのは私だけでしょうか。
単なる自然の情景以上のものを感じてしまいます。
いつか漢詩の舞台へと旅に出てみたいものです。
それでは再见!
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